健康状態で尿でわかることをご存じでしょうか。何となく尿を見ているのはもったいないです。健康かどうかを測るバロメーターとして利用しましょう。
くっだらない検査の数値に振り回されるより、真剣に尿を観察することが健康の第一歩、基本中の基本になります。 その尿の概要についてみていきます。
尿の概要
私たちの体には余分な水分や老廃物がたまっています。それを尿として排出することになります。成人の場合1日1~1.5lくらいと言われています。
尿素・尿酸・塩素・ナトリウム・カリウム・アンモニア・クレアチニンなどが含まれています。尿の色や成分や量から病気かどうか判断できます。
尿に甘酸っぱいようなにおいがする場合、糖尿病が疑われます。尿が濁ったり、発熱がある場合には尿路感染症の疑いがあります。
血尿が出た時には泌尿器だけでなく、全身の病気が疑われます。血尿の原因で主なものは尿路結石・急性腎炎。体内にたまった病院の処方薬を排出する時も血尿が出ることがあります。患者が飲んでいる薬もよく調べなければいけません。
尿の量での判断
1日の尿の量が500ml以下だと少ない状態で乏尿といいます。50ml以下の状態で無尿と言います。無尿は尿が全くでないということではありませんが、かなり少ない状態です。
乏尿・無尿が長期間続くことにより、腎臓にかかる負担が大きくなっています。極端にトイレに行く回数が少ない人は病気を抱えていることが疑われます。
水分の摂取量が少なくて尿が濃くなった時には、尿中のカルシウムや尿酸があるせいで尿が濁って見えることがあります。
尿のpH値で健康かどうかがわかる
尿のpH値から健康状態もわかります。健康な尿はpH7.4±0.2ほどのアルカリ性です。激しい運動をしたり、疲れている時にはpH5.8~6.4位の酸性に傾きます。
尿のpHの値は病気の時も酸性になります。糖尿病はpH5.8~6.0と酸性を示します。尿のpHの値は、病気だけではなく食事の内容にもよります。
食事の内容が尿に反映されるまでに2時間はかかります。健康な人は揚げ物などの脂分の多い食事、甘いものを食べると2時間くらいしてから尿のpH値を調べると酸性になっていることがあります。
油の取りすぎや糖分の取りすぎは、血液を酸性化させ酸性になった尿という形で現れるのです。
乳酸と尿のpH
身体の疲労が激しい場合には血液中に疲労物質である乳酸の量が増えます。同時に尿のpHが下がり、酸性になります。クエン酸サイクルが適切に働き、尿酸の量が減ると尿のpHは上がり中性~弱アルカリ性になっていきます。
疲れていたとしても、クエン酸サイクルが回ることにより回復が早まります。日頃からアルカリ性食品を食べることクエン酸サイクルを適切に働かせることになります。
尿をよくみて
尿をチェックすることは健康をセルフチェックすることに等しいです。尿の状態がよくなると健康が保たれている証拠となります。尿の状態をよくするには血液を弱アルカリ性に保つことが必要になります。
このことを医療の専門家の方は全く知らないと言ってもいいでしょう。というよりも、調べたくないし、知られると困る事情です。