成分輸血というのは、全ての血液を遠心分離機にかけて、赤血球、血小板、血漿など各成分に分けたものを輸血することです。
一般的な輸血は全ての成分を一緒にして輸血します。
成分輸血は、
一般的な輸血に比べて異物と認識されにくく、拒絶反応を起こしにくい
血液凝固がしにくい場合、血小板のみの輸血をすると輸血による副作用が少ない
などと医師たちは主張しています。
赤血球は赤血球にグリセリンを混ぜて急激に−196度まで冷却したものをブドウ糖で洗い使用しているそうです。
この成分輸血は適切な方法ではありません。
白血球や血小板は、血液が急速に失われ血液が体内から取り出されると、赤血球が破壊されて生じます。いわば赤血球が老化したものです。
老化した部分である白血球や血小板を取り除いたものなら、個人差が少なく、異物と認識されにくいので副作用は少ない、というその気持ちはわかります。
でも成分輸血の副作用はあります。
まず、赤血球自体に血液型関係なく個人差があります。
現代医学では、赤血球は組織に酸素を運び炭酸ガスを運び去るためだけのものとされていて、他人の血液で代用可能であり、足りなくなったら輸血で補充するものだと信奉しています。
血液を失った後は、体の組織は脂肪から赤血球に逆分化して補充されます。失った血液に相当する容積を、生理食塩水やリンゲルロック液などの代溶液で補充しておけば勝手に補充される、というわけです。
輸血をせずに代用液を注入すれば、危険な副作用が避けられます。
輸血を行っていないアメリカのキリスト教関係の病院では
病院では輸血を行わずに代用液を注入することによって元気の回復は少し遅れるものの危険な副作用を伴わないために死亡率は輸血を行っている病院に比べてはるかに低い
と言っています。
というわけで、血漿、血小板や白血球のみを除去した赤血球だけの成分輸血は、結局、一般的な輸血と危険性は変わらないのです。