ビタミンB12とは
別名コバラミン。ビタミンB群と同様、代謝に関係します。葉酸とともに神経伝達物質アセチルコリンの成分であるコリンを増やします。β-カロテンがビタミンAに変換されるのを助けます。
血管に脂肪が沈着するのを防ぐカルニチンの生産に関係します。造血ビタミンとも呼ばれ、赤血球生産をサポートします。
脳と神経細胞の硬化や損傷を予防し、多発性硬化症の治療にも用いられることがあります。
不足しにくい
水溶性で腸内で作られますが、1日の必要量を賄えるほど多くはありません。一方で、安定性があるので熱で壊れにくいです。
肝臓で大量に蓄えられているので数年間補給されなくても足ります。一般的には1日3㎍と言われますが、1㎍でも十分ともいわれます。
保存や加工で失われることはそれほどありません。腸内でも作られるため欠乏症になることは少ないです。
胃を摘出した人は、胃の粘膜から分泌されるコバラミン吸収のためのタンパク質が存在しないので、不足することも考えられます。このような方は、例外的にビタミン製剤が必要となります。
安全なビタミンだとされていますが、大量に摂取しても便や尿から排出されてしまいます。
補給は不要
健康な人が摂取しようとすると過剰摂取になりやすいです。
菜食主義者の方は摂取量が著しく少ないですが、それでも足りると言われています。肝臓に大量に貯蔵されているので体が調整しています。サプリメントでの補給は、健康な人にはまず必要はありません。
ビタミンB12を含む食品
- サバ
- にしん
- 牛肉
- レバーソーセージ
- チーズ
- 卵
- ヨーグルト
- 全乳
ビタミンB12のポイント
- β-カロテンがビタミンAに変換されるのを助ける
- 神経伝達物質の成分を増やす
- 赤血球生産を助ける
- 欠乏症は少ない
- 肝臓に大量に貯蔵されている
- サプリでの補給は不要